新しいネイルで元気1.3倍!!!

 

俺下に3人兄弟がいるから、同世代の友達よりもアンパンマンを見てる期間がけっこう長めなのね。

弟や妹がおる人ならわかってくれると思うけど、ほんとアンパンマン先生には頭が上がらない。

ある程度の年齢までは、とりあえずアンパンマン見せとけばOKみたいなところまじである。

そりゃあもうお世話になりっぱなしよ。

 

で、先生の作品を何百回も見てきた中でひとつ思うことがあるんやけど、今日はそれを発表しようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

元気100倍ってえげつなくね?

 

 

 

 

 

 

これです。

長年アンパンマンを見続けてきて、最終的な感想はこれに尽きます。

 

ふつうに考えてやばすぎでしょ。

だってね、悟空の超サイヤ人でさえ戦闘力50倍だからね?

更に倍。どどん

まじでとんでもないパワーアップやと思うんやけど、みんなそのへんスルーしてない?

今日はそのあたりをみっちり検証していこうと思うわけ。

 

とりあえずアンパンマンの標準的な強さやけど、こいつがまじでめちゃくちゃ強い。

どんな敵もアンパンチで1発KO。

だからそもそもパワーアップなんかする必要ないのよ。

だってパンチ当てりゃ勝てるんだから。

日曜朝のヒーローだってもう少し苦戦してる。

 

なんかワンパンマンっていう先生のリスペクトなのかなんなのかわかんないけど、主人公が敵をワンパンでやっつける漫画あるけど、あれとかもう全然本家と差別化できてないからね。

だってアンパンマンワンパンマンなんやもん。

それじゃあ海賊版ONE PIECEって言ってるようなもんだよね。(うまい)

 

じゃあなんでバタコさんが今日もブルペンで肩を温める必要があるのか。

そう、我らがアンパンマン大先生にもひとつだけ弱点があるのよね。

 

 

顔面が超デリケート。

 

 

あの強さを手に入れるにはやっぱ相当なリスクがあったみたいで、アンパンマン先生顔面への攻撃にすこぶる弱い。

ちょっと濡れただけで完全に戦意喪失。

しおらしく「力が出ない」とか言ってんの。

俺らも雨の日に通学とか通勤してて靴下濡れるとかあるじゃん?

たしかにめっちゃテンション下がるけど、さすがにその場にへたり込んだりはしないじゃん?

それがアンパンマン先生はしちゃうのよ。

バイキンマンからみんなを守るために颯爽と現れたのに、悠長に座りながら「みんな逃げてー」とか言ってんの。

いや言われずともそうしますやん。

なにしに来たんすかまじで。

 

せっかく助けを求めてアンパンマン来てくれたと思ったのに、今度はアンパンマンがやばいからパン工場に助けを求めなきゃいけない。

とんでもない2度手間。

なんなら自ら危険を冒して先生をお守りする必要すらある。

ちょっと先生なにやってんすかー。

そんなデリケートなら自分で予備の顔持っとけばよくないですか。

でもそこは先生も言うわけ。

「焼きたてのやつじゃなきゃやだ。」

なにそのこだわり。

うるさいっすわまじで。

「靴下濡れたまじもう無理」ってうるさい友達に「予備のやつ持って来とけよ」って言ったら「洗いたての柔軟剤が香るやつじゃなきゃやだ!」って言われたら絶対アンパンチするよね。

 

もうね、こうなったらテコでも動かない。

体操座りしながら地面に指で絵描いたりしてる。

旅行先ではしゃいでたら怪我したやつと同じテンションになっちゃってる。

そのテンションの下がりようと言ったら、普段の10分の1、いや100分の1くらい。

だってさっきまでご機嫌で空飛んでたんだから。

 

見かねたバタコさんに新しい顔持ってきてもらってようやく機嫌治すんやけど、バタコさんも本当に偉いよねえ。

なんか学校から「息子さんが靴下濡れたからもうここから動かないつって、次の授業移動教室なのにひとり座り込んじゃってるんですよ」っていう連絡を受けて、わざわざ学校まで靴下届けに行ってるわけだからね。

そりゃ息子見たら俺でも顔面めがけて靴下投げつけるわ。

なんか調子乗って「元気100倍!」とか言ってっけど、その前の状態があれだからね。

元気100倍になってようやくフラットに戻ったかんじ。

てことはあれやな、元気100倍が超すごいっていうよりかは、先生の顔が汚れたときのテンションの下がりようが超すごいってかんじやな。

なにそれ。

 

これはみんな知らんやろうけど、バイキンマンもバカじゃないから、1回「あれ、これジャムおじさん捕まえればアンパンマン復活できんのじゃね?」つって、ジャムおじファミリーを捕まえたことがあるの。

なんかジャムおじファミリーがホワイトクリーム姫に招待されて、空飛ぶパイの国で甘いおかしをご馳走になろうとしとるところを目撃して、空飛ぶパイの国の占拠を試みたわけ。

そこではたと気付いたバイキンマンジャムおじさんたちを捕まえようとしたんだけど、ジャムおじファミリー自体の戦闘力は皆無だから、一瞬で縄でぐるぐる巻きにされてた。

例のごとくアンパンマンも「顔が汚れたー」つってへたり込んでるし。

これはもうかつてないほどの絶対絶命なわけ。

アンパンマンは戦意喪失、ジャムおじファミリーは拘束状態。

どうなっちまうんだよ!!おい!!!

そしたらジャムおじさん、すっごい落ち着いた口調で言ったよね。

 

「チーズや、この縄を噛み切っておくれ」

 

チーズ「アンアン」言って速攻で噛みちぎってた。

てことはあれじゃん、いつでも縄から抜け出せることわかっててしばらくぐるぐる巻きのまま座ってたのかよ。

もうジャムおじさんも本当は新しい顔作りたくないんじゃないの?

作っては汚され、作っては汚され。

ぐるぐる巻きにされたままのあの時間は彼なりの抵抗の姿勢やったのかもしれん。

 

でも何はともあれこれで解決じゃんと思って安心して見てたら、もうひとつどでかい問題が残ってた。

空飛ぶパイの国ってのがその名の通り空に浮かんでる国なんやけど、そんなところを襲われちゃったもんだから新しい顔を作る材料がない!

戻ろうにも空高く浮いてて戻れない!

こいつばっかりはどうしようもない。

バイキンマンもしたり顔よ。

ああ、もう本当におしまいだ!

来週から新番組の「ドキンちゃんもいまーす」が始まるに違いない。

 

そしたらホワイトクリーム姫が「お菓子作る材料ならあるけど」って。

いやいや、アンパンマンなめんじゃないよ。

アンパンマン」って銘打ってるわけだから、中身はつぶあん以外考えられないでしょ!

そしたらジャムおじさん「それだ!!」つってた。

なんかもうそのへんのこだわりはないっぽい。

先生も「まだー?」って言ってるし、背に腹はかえられないからしょうがないのか。

そして完全した真っ白な顔。

本当にそれで大丈夫なのか?って思ってたけど、やっぱり先生も言ってたよね。

 

 

 「元気70倍!ホワイトクリームパンマン!」

 

 

元気70倍やった。

やっぱ何か違うなーって思ったんやろうね。

いつもよりちょっと元気なかった。

わかるけどさ、それホワイトクリーム姫の前で高らかに宣言しなくてもよくない?

なんなら材料使わせてもらった手前、元気120倍くらい言ってあげてもバチは当たらんと思うよ。

まあそのあとはホワイトクリームパンチでバイバイキンさせたんやけど、パン工場に戻ったあと速攻で新しい顔に変えてもらってた。

「これでやっと元気100倍だよー」って言ってた。

先生正直すぎるよ。

もう絶対空飛ぶパイの国に招待されることはないやろうな。

 

今まで先生のことリスペクトしかなかったけど、よくよくみたらなかなかの大暴れやった。

これ教育上大丈夫なのかしら。

あんなわがままな大人にならんように、弟たちのためにもちゃんとしよ。

そんなことを思いながらエンディング見てたら先生踊りながら俺にこう言ってきた。

 

 

アンパンマンは君さー」

 

 

うるせえ!!!!!

 

おしまい

 

レオナルド・ダ・ピンチ

なんか今年の梅雨わかりにくかったよね。

朝降ってたのに帰る頃には晴れてたり、朝は晴れてたのに急に土砂降ったり。

1日のうちにコロコロ変わりすぎ。

乙女心かよ。

おかげさまでありとあらゆる場所にビニール傘を寄付してる。

 

でも勘違いしてほしくないのは、俺だってただやみくもに傘を置いていってるわけじゃないってこと。

俺が神戸市内の各所に散りばめたビニール傘たちを上空から見て、それぞれの点を線で結ぶと巨大な絵ができあがっから。

ダヴィンチコード的な展開始まっから。

なのによー、お前ら俺の傘勝手に持っていくもんだからよー、いつまで経ってもダヴィンチコード的な展開始まんねえじゃん。

迷宮入りどころか、このままじゃお蔵入りとかつらすぎる。

頼むからダヴィンチらせてくれよ。

 

ちなみに会社の置き傘も全パクリ。

何本か置いてたやつがまるっとなくなってる。

同期はビニール傘使わないから、もう犯人は上司の中の誰かなのは確定なわけ。

だから全員が揃ってるときそれとなく探りを入れてみることにした。

もう構図は完全に最後の晩餐状態。

これはビッグ・ダヴィンチ・チャンス!!!

この中にユダがいる。

 

ダヴィンチ「なんかビニール傘使ってると、たまに自分のかどうか不安になることありません?」

 

所長「俺ビニール傘使わん」

室長「俺も」

同期「わたしも」

 

主任「気にしたことない」

 

 

 

 

 

 

 

ノー・ダヴィンチでフィニッシュです。

 

主任の顔面にユダって書いてあった。

謎がひとつもない。

ライアーゲームやったら戸田恵梨香だけで事足りるレベル。

松田翔太の出番なし。

暇を持て余して部屋でギャツビーで遊んでる。

 

そんなこんなですべての傘とダヴィンチ・チャンスを失い、会社でひとり、なんとも言えない表情で窓の外を眺めてた。

その佇まいはモナリザそのもの。

モナリザの表情についていろんな議論がされてるけど、俺正解知ってるよ。

あれはビニール傘を盗まれたときの顔です。

しばらく外を眺めてたけど一向に雨が止む気配がないので、しかたなく濡れて帰りました。

途中で傘は買わなかった。

買ってもどうせすぐになくなるし。

 

家に着く頃には当然全身びしょ濡れで、でも何故か不思議な満足感があった。

着ていた服を全部放り投げて床に寝転ぶ。

(別に傘なんてなくてもどうってことないな。)

大きく手足を広げて、薄暗い部屋で無表情な天井をしばらく眺めていた。

外から聞こえていた雨音もいつしか消えていて、静寂の中に包まれる。

世界に自分だけが存在してるかのような不思議な感覚。

俺は誰もいない世界で、「ノー・ダヴィンチでフィニッシュです…」と呟いた。

梅雨明けは近い。

 

 

 

そのときの俺の様子を書いたのが、かの有名なウィトルウィウス的人体図です。(大嘘)

 

おしまい

トゥース!の話

朝、会社に着いて何の気なしに引き出しを開けてみたら、身に覚えのない飴玉が出てきた。

おおかた誰かからもらったんやろうけど、少しは空腹を和らげてくれるかと思って朝シャンならぬ朝キャンをキメる。

舌で転がし、たまに空気を含ませながら(この味、この香り、そしてこの包装紙の絵柄からして、引き出し3ヶ月もののグレープキャンディだな…)とキャンディソムリエごっこに興じていると、右の奥歯に突然痛みが走った。

一瞬何が起こったのかわからなかったけど、考えられる可能性はひとつしかない。

 

どうやら虫歯デビューしてしまったらしい。

 

右の奥歯といえば完全に歯の中ではエース的な存在なので、このまま放置しておくわけにはいかない。

一刻も早く奥歯ちゃんにスタメン復帰してもらうため、午前中の業務はすべて近所の歯医者の口コミを調べることに費やした。

そして口コミの評価と関係なく、HPの歯科助手さんの写真がかわいかったところを予約した。

 

当日、やや緊張しながら院内へ入るとRIPSLYMEの曲が流れていて一気に不安を煽られる。

歯医者とかってクラシックのイメージやったんやけど違うのか。

思いっきり「フリーキーなスタイルでいこうぜ」的なフレーズが聞こえるけど、絶対にやめてほしい。

扉の向こうにはダンスフロアが広がっていて、ホワイトニングと称してDJにステージで歯をスクラッチされてピカピカにされてしまうかもしれない。

治療中先生に「痛かったらプチョヘンザしてくださいねー」とか言われたら文字通りお手上げだな。

 

余計なことばっか考えていたせいで、心の準備ができる前に名前を呼ばれてしまった。

ドキドキしながらドアを開けると、ゲスの極み乙女でキーボードやってそうな顔の歯科助手のお姉さんが立っていた。

あたりを見渡し、天井からミラーボールがぶら下がってないのを確認してとりあえず安心する。

全然話変わるけど、ゲスの極み乙女のキーボードの人(ちゃんMARI)のTwitterの自己紹介文に「たまにコポゥと発します」って書いてて、ツイート見てるとほんとにたまにコポゥ!ってつぶやいとるんやけどめっちゃこわくない?

コポゥ!って発するやつにまともな人なんていないからね。

もしかしたらこのお姉さんもやばい人かもしれないから気をつけよう。

 

ちゃんMARI似の歯科助手さんから「座ってお待ちください」と言われ、大人しく待ってると、今度は奥から女医さんが出てきた。

さっきからちょくちょく予想と違うことが起こるなあ。

おでこにCDをつけた小太りメガネの中年男性を想像してたので、なんだか期待を裏切られた気分になった。

もちろんおでこにCDはない。

お姉さんともおばさんとも言い難い、男性でいうところのナイスミドルな女の人。

ちなみにオードリーの昔のコンビ名がナイスミドルなんやけど、「どこが痛みますかー?」って聞かれて「トゥース(歯)!」って答えたら若林風につっこんでくれるかな。

そんなことを考えていると「はい口開けてー」という声と同時に、銀色の棒を口の中に突っ込まれた。

突然の強襲に、心の中のリトル春日の「アパァーーーーー」という声がこだまする。

 

(どの歯が痛いのかとか確認されんのやな)とか思ってると案の定「痛いのはどの歯ですかー?」と聞かれた。

そこから「痛いのはいつから?」「冷たいものはしみますか?」「常に痛みますか?」といった怒涛の質問攻めが始まる。

ただ、質問されてる間も俺の口の中で銀色の棒は絶えずパフォーマンスを続けてるわけで。

しゃべれない。

人は口の中に物を突っ込まれるとしゃべれなくなることをこの人は知らないのか?

それともこれはそういうプレイなのか?

目で訴えようにも先生は俺の口の中に釘付けで、全然目が合わない。

なにが先生をそこまで夢中にさせるんやろう。

俺の口の中に妖精でもおったんか。

 

このまま答えられないでいると「どうしますか?」「もう歯全部抜きますか?」「そうしましょう!」「いいですね?」と言って必死の抵抗虚しく、妖怪歯無しゴリラにされてしまう。

そうなれば春日じゃないのに「アパァーーー」しか言えなくなってしまう。

それはテクノカットにされる100倍キツいので、なんとか避けねば。

意を決して答えようとすると、思いっきりむせて「コポゥ!」という鳴き声が出た。

突然のちゃんMARI。

視線を斜めにやると、ちゃんMARIが俺の口の中をライトで照らしている。

マスクをしているせいで表情まではっきりとわからないが、本人を前にして「先制コポゥ!」をキメてしまい、かなり怒り心頭なはず。

気まずさでちゃんMARIから目線をそらすと、今度は人の口にいろいろ突っ込みながら絶えず質問攻めをしてくるゲスの極み乙女を見つけた。

助けてベッキー

そんな心中を知ってか知らずか女医さんの攻撃はなおも続き、俺は結局合計3回「コポゥ!」と鳴くこととなった。

 

満足したのか、銀色の棒を片付けると先生は「歯、きれいですよ。何も見当たらないです。どうしましょう?」と言ってきた。

なんだそれ。

こんなに歯痛いのになんもないわけないじゃん!

そもそもせっかく勇気を出して歯医者まで来たのにこのまま手ぶらで帰るわけにはいかない。

「レントゲンとかで見たら見つかるとかないですか?」

「その可能性はあります。」

あるのかよ。それお前が提案しろよ。

何はともあれ、レントゲンに最後の望みをかけることになった。

 

ちゃんMARIに連れられて、レントゲン室に入る。

椅子に座らされ、鎧のようなものを着せられた。

どんな拷問が始まるのかと身震いしていると、一瞬の隙をつかれて口の中に謎の物体を押し込まれた。

 

「はにかんでください」

 

と、とんでもないドSが現れた。

やっぱりやばい人だった。

こっちは突然口に異物をぶち込まれてただでさえ涙目なのに、そんな人に笑えと言うのか。

さてはさっきの「先制コポゥ!」の件を根に持ってるな?

なにより不意打ちだったせいですごくえずきそう。

ただどう考えてもレントゲン撮り終わるまでつけっぱなしじゃないといけんやつなはず。

経験上、一度えずきスイッチが入ってしまうと口の中に物を入れることに対する拒絶反応がMAXになってしまう。

そうなればもう「これを口に入れろ」と言われても「そんなこと言ったって(えずいちゃうんだから)しょうがないじゃないか」と言うしかなくなる。

いつのまにか「かなりえずき」から「えなりかずき」になっている恐怖。

とにかく実質チャンスは一度きりだ。

 

目に涙を溜めながら言われたとおりはにかむ。

ちゃんMARIがジッとこちらを見つめている。

なんだこの時間は。

するとちゃんMARIがしきりに「Good! Good!」と言ってきた。

やっぱりイカれてやがる。

Goodなら早よレントゲン撮らんかい!!

しかしちゃんMARIはその場を動こうとしない。

そしてなぜか業を煮やした様子で、やや声を荒げてきた。

 

「どうしたんですか!!派手!!Good!!」

 

もうパニックでしかない。

お前がどうしたんだ。頼むから早く撮ってくれ。

 

「はで!!ぐっと!!」

 

「はで!!ぐっと!!」

 

「歯で!!グッと!!」

 

おそるおそる口の中のものを噛み締めると、ちゃんMARIは何も言わずスッとレントゲン室から姿を消してしまった。

(これはどっちだ…?)と思っていると部屋の奥からレントゲン特有のカシャンというシャッター音が聞こえてきた。

どうやら当たりを引いたらしい。

ていうことはあれだな。

最初に「はにかんでください」って言われたやつ、たぶん違うな。

今となっては正解はわからんけど、きっと噛め的なことを言われとったんやろうな。

ちゃんMARI、噛めって言っとるのに涙目でずっと笑っとるやつが目の前におってさぞかし不気味やったやろうな。

 

恥ずかしさと申し訳なさで歯よりもメンタルの方で重傷を負ってしまった。

まだ虫歯があるのかどうかすらわからないのに、むせてえずいてすでに2回泣いている。

歯医者こわい。

もう二度と来たくない。

 

結局レントゲンの結果歯と歯の間に小さな虫歯が見つかって、一瞬で治療が終わった。

というよりレントゲンまでで力を使い果たして、放心状態のまま治療されて気付いたら全部終わってた。

治療中も1回だけコポったのは覚えてる。

 

ベッキー、俺もあんたの気持ちわかるよ。

しばらく休養したら金スマに出て中居くんに話でも聞いてもらおうかな。

 

おしまい

 

せめてPOP STARであれ。

おすおす。

4月になったけど新人入ってこないからあんまり新年度始まった感があんまないな。

そろそろ新しい人入ってきてほしい。

もう誰でもいいから有村架純とか広瀬すずみたいな後輩入ってきてくんないかな。

もうね、建築業界おっさんしかいない。

他はたまにおじいちゃんが紛れ込んでるくらい。

内部も外部もおっさん。おっさんに次ぐおっさん。

完全におっさんに囲まれちゃってる。

囲碁だったら完敗してるレベル。

でもね、年頃のチンパンジーとしては、たまには同世代の女性とコミュニケーション取りたいなあと思うわけですよ。

(あれ?もしかして俺土俵の上で働いてる?)って錯覚するくらい勝手に女人禁制状態になってる。

 

と、ここまで言っておいてなんやけど、うちの会社にも実はひとり女の子がいるんですよね。

まあ同期のことなんやけど、別に同期のことを女性扱いしてないとかじゃなくて、なんかちょっと違くて。

なんというか、男女の垣根を超えて、個人として異彩を放ってるというか…

 

2人で残業することがちょくちょくあるんだけど、すげー話しかけてくんのね。

しかもだいたい俺がノってるときか計算系の業務やってるときに絡んでくる。

まじでそのためにどっかから雇われとるの?ってくらい毎回最悪のタイミングで話しかけてくるから、半分くらい無視しとるんやけど、(え、ちょっと待って、俺無視しとるんやけど?あれ?俺無視してるよね?)ってこっちが不安になるくらいずっと話しかけてくる。

そもそも話の内容がほとんどないんだよね。

ここ最近でいちばんびっくりしたのは、

「お腹すいたー。わたしお腹が空いたらパンを食べようと思うんだよねー。」

っていう突如行われた謎の発表。

ここで俺が「パンなんてないよ」なんて答えようもんなら彼女がマリーアントワネット化する恐れがあったので「そうなんや。」とだけ答えておきました。

なにそのやりとり。いる?

前に同期が模型作ってて、その隙にしれーっと帰ったら、そのことに気付かずにしばらくひとりで話してたっていう逸話まであるくらい、彼女のマシンガントークは止まりません。

 

そんな彼女から一度だけ「わたし今から集中モードに入るから話しかけないでね」と言われたことがありまして。

いやもうまじで文字通りびっくりドンキーなんやけど、(え、毎日思っとる俺にそれを言う?)って思ったけど、俺の方がひとつ年上のアダルトドンキーなので大人しく了承しました。

しばらくするとデスクの向こう側からうっすらと何か聞こえてきて、仕事をしてた手が止まる。

 

「惰性で…  消す… 生きる… やめたく…」

 

ところどころしか聞き取れんけど、とにかく不気味すぎる。

なに?ひとりごと?とか思ってると徐々に声のボリュームが上がってきて、内容が聞き取れるようになってきた。

 

「人生は苦痛ですか?成功が全てですか?」

 

はい、アウトー!

何が起こったのかはわからんかど、やばいってことだけはわかる。

これは答えた方がいいのか?

でもさっき話しかけるなって言われとるし…

いやでもこれで返事ないのも不自然やし、とりあえず何か言った方がいいのかな。

 

「え、どうしt

「ぼくはあなたに、あなたに、ただ会ーいたいだけ!!」

 

違った!!!この人歌ってる!!!

微妙な声量と半端な音痴で気付かなかったけど、この人歌ってる!!!

サビに来て急に本域で歌い出してる!!!

ふつう鼻歌とかじゃない?

そんなガッツリ歌う?

あと、歌のチョイス!!!

もっと木村カエラとかにしろよ、思わず口ずさむような類の歌じゃないやろそれ!!!

あー、すげーこわかった!!!

てかふつうにうるせーな!!!!!

イヤホン引きちぎるぞ!!!!!

 

帰り道に調べたら、平井堅の「ノンフィクション」っていう曲でした。

 

頼むからフィクションであってくれ!!!

 

おしまい

 

3000年の歴史と25年の絆

花粉が猛威をふるっていますね。

職場の人たちが無限鼻水地獄に苦しんでいます。

まあ花粉症なんて僕には無縁の話なんですけど。

だいたい僕に鼻水なんて似合わないでしょ。

たまにお尻からマシュマロが出てくるくらいです。

 

この前仕事から帰ると親から「週末そっち行くから泊めてね」という連絡があった。

なにやら弟のオープンキャンパス巡り、関西編が開催されるらしく…

まじかよせっかくの優雅な休日に勘弁してくれ。

週末に来るのはダーウィンだけでいいよ。

そんなことを思いながら気休め程度に掃除機をかけていると、貧乏そうな家族が訪ねてきた。

よく見たらうちの家族だったので中に招き入れる。

すると部屋に入って早々、3ヶ月ぶりに会った息子に対して母親の第一声が

 

「あんたってそんなに中国人フェイスやったっけ?」

 

いやもうクセじゃ!

開口一番クセがすごい!

いきなりそんなクセの塊ぶつけられても上手く返せんわ!

と心の中のノブが困惑していると

 

「髪型が変わったでかな?」

 

いやちょっと髪型が変わっただけで中国人フェイスに見えるなら、そいつもともと中国人フェイスだから!!

それか今の俺が中国人ヘアーってことかよ!!

中国人ヘアーってなんだよ!!

つーか正月に会ったときから髪型は変わってねーよ!!

心の中の三村が大声をあげている。

 

「でもやっぱり今はもうあんたら似とらんね」

 

母親が俺と弟の顔を見比べている。

なにやら最近家で昔の写真が出てきたらしく、小学生までの俺と弟の顔が完全に一致しとったらしい。

まあ言われてみれば昔は似とったのかもしれない。

 

「あんたにも見せてあげたいわ、パッと見じゃ全然どっちかわからんよ」

 

「えっ、そんなに?じゃあどうやって見分けるの」

 

「最初はわからんかったけど途中からある法則を見つけたで見分けるのは簡単」

 

「なにそれどういうこと」

 

「(弟)の写真が、全部無表情なの」

 

「えっ、なにそれこわすぎ」

 

「遊園地での写真も、動物園での写真も、全部無表情」

 

「こわいこわいこわいこわい」

 

「ほらうちの子クールガイやでさ」

 

「いやもう心配になるわ」

 

「わたしはあんたの写真見たときも心配になったよ」

 

「えっ」

 

「あんたは笑っとる写真とかもちゃんとあるんやけどね、ほとんどの写真で…」

 

「うん、なに」

 

 

 

「めっちゃ鼻水垂らしとるの!!!」

 

 

 

すいません、めっちゃ鼻水垂らしてました。

 

 

おしまい

 

25歳、愛を語る。

 

平成28年から平成29年に移るのは慣れるまで時間がかかったけど、平成30年にはすぐ慣れたな。

いきなり「いま平成何年やっけ?」って聞かれてもすぐに「平成30年!」って答えれる自信あるもん。

てゆーかもう平成30年なのが驚きやけど。

 

SMAPも解散したし、安室ちゃんや小室ちゃんも引退するし、平成が終わりを迎えようとしてる。

でもこれで全てが終わるわけじゃなくて、「平成」が終われば「平成♯」が始まるし、そこから「も〜っと!平成」「平成ドッカ〜ン!」と続いていくんだけどね。

 

平成ドッカ〜ン!元年なんてかなり未来の話やし、何があってもおかしくないよな。

人間ももっと進化しとるかも。

不思議なチカラがわいたらどーしよ?(どーする?)

何だかとってもすてきねいーでしょ!(いーよね!)

AIの普及で仕事っていう概念がなくなっとるかもしれんな。

きっと毎日が日曜日。学校の中に遊園地。

やな宿題はぜーんぶごみ箱にすてちゃえ!

おい!誰がおジャ魔ウンテンゴリラじゃ!

 

そんなことより孤独。

未来の話なんかより今の孤独。

平成30年になってもなお孤独。

愛に飢えたゴリラ。

愛が欲しい。無理なら3億円でもいい。

 

斉藤和義が「愛なき時代に生まれたわけじゃない」って歌っとったけど、斉藤和義が生まれた1966年にはまだ愛があったみたいやね。

それがどういうわけか俺が生まれる1993年までの27年の間に愛はすっかりこの世から姿を消してまったみたいで、おかげで愛の難民ゴリラです。

 

生まれてこのかた一回も愛を見たことないけど、やっぱり愛なんて存在しんのかな。

ひょっとすると俺が見つけれんだけで、実はけっこう身近なところに潜んどるとかないかな。

呼んでみたら案外簡単に出てきたりして。

 

あーい、あい!

 

あーい、あい!

 

 

 

おさーるさーんだよー!

 

 

 

 

出た。サルが出た。

結局サルしか見つけられないまま、この世に生を受けて25年も経ってしまった。

 恥ずかしい。

「四半世紀生きてます。」って言うとなんか長い間生きとるかんじするから、「ゴリラで言ったら12歳くらいです!」って言うことにしようかな。

そしたらなんかいろいろ許してもらえそうじゃない?

あれ、そうでもない?

ちなみに今さりげなく披露した「ゴリラの平均寿命はだいたい40年くらいだから自分の年齢÷2をすると自分のおおよそのゴリラ年齢がわかる」っていう豆ゴリラ知識は、修学旅行で買った木刀くらい使い所がないのですぐに忘れてもらって大丈夫です。

 

さて、今年の誕生日は友達を呼んで自作のTシャツをプレゼントしてお祝いしました。

自分へのプレゼントを自作して、テンション上がって周りにも配るという、愛に飢えた哀しきゴリラの成れの果てがそこにありました。

 

でもそれでいいんです。

 

‪考えたんだけど、愛とは常に使い捨てで、そこにとどまり続けるものじゃないのかもしれない。

だから俺たちはあふれてきた愛を愛しい人に絶えず注ぎ続けることしかできないんじゃないかな。

あふれてきた分しか注げないし、あふれてきたときしか注がないんだから、そりゃ愛がそのへんに転がってるわけないよね。

どうりで今まで一度も見たことないはずだ。

 

愛はいつも一方的で、そんな愛に見返りを求めることは大きな見当違いなんだけど、それでも誰かを愛すること以外に自分も愛される方法が見当たらないんだよなあ。‬

愛されないと嘆くのは簡単だけど、周りの人の愛を枯渇させてるのはまぎれもない自分なのかもしれない。

みんなから愛されてる人を見ると、やっぱり愛されるべくして愛されてる気がする。

俺も早くゆるふわ愛されゴリラになりたい。

もしくは、愛の化身・マザーゴリラになりたい。

 

愛について少しだけわかった気がした途端、すごく愛が身近な存在に思えてきた。

エルサも、凍った心を溶かすのは真実の愛って気付いた瞬間魔法をコントロールできるようになってたけど、それに近い気がする。

ああ、すごい。

愛がどんどんあふれてきてるのを感じる。

愛が止まらない。

愛の源泉掛け流し。秘湯・愛の湯。

あんなに探してもどこにもなかった愛が、まさかこんなかたちで出てくるなんて。

でも実は今までに何度か感じたことのある、初めてではないこの感情。

そう、この愛の正体は自己愛。

自己愛に溺れそう。

 

愛されたいと喚き、それでも自分は自分のことしか愛さない。

こんなの、おジャ魔ウンテンゴリラじゃん。。。 

 

 

ああ、また孤独が音を立てて加速していく。 

 

 

おしまい 

元日のガンジー

 

大晦日、久しぶりに帰省した。

 

大阪から約5時間バスに揺られ、(もし俺が紙粘土やったら一生この体勢で生きていくことになったな、危なかった…)といらぬ心配をしていると外はすっかり雪景色になっていて、飛騨に帰ってきたことを知る。
バスは予定通りの時間に、高山駅に到着した。

 

駅までは親が迎えに来てくれていて、久しぶりの対面を果たした。
当たり前のことだが前に会ったときよりも老けていたので、挨拶がわりに「もうババアじゃん…」と言うと「そうなんやって!見て見て!ババアの手!」と言っておそらく自分の中で一番ババアポイントの高いであろう手を見せてくれた。
ババアの手を握って「苦労したんやねえ…」と言うとババアは「てへへ」と言って照れていた。
ババアは続けて「誰かさんがなかなか親孝行してくれんもんで」と言うので、つられて「てへへ」と言った。
そんなことをしているとジジイに「早く乗れ」と怒られてしまい、2人で「てへへ」と言って慌てて車に駆け込んだ。

 

帰りにスーパーに寄ると言うのでついて行くことにした。
ババアはスーパーで惣菜たちをひとしきり物色したあと、「あんた栗きんとんと芋きんとんどっちが好き?」と聞いてくるので「大学芋!」と元気に答えると「残念、不正解。」と言われた。
(俺の好みの問題なんやから正解のジャッジは俺にさせろよ)と思っていると「でもまあ、明日は明日の風が吹くよなあ…」という謎の発言と共にレトルトのドライカレーとナンを軽快にかごに入れ、足早にレジへと向かい出すババア。

この年の瀬に、他の商品には目もくれずにナンとカレーだけを買うなんて異常すぎる。
一連の流れの意味がひとつもわからなくて戸惑っていると、後ろで妹が「いえーい!」と言っていたので我が家では日常の光景なのだろうか。
今まで一緒にいたからわからなかったけど、もしかするとうちの家族はヤバイやつらなのかもしれない。
はたまた、愛国心の強いインド人なのかもしれない。
ということは当然俺もインド人ということになる。
だんだん親の顔がガンジーに見えてきた。
もう自分が日本人だということに自信が持てない。

 

結局その日はふつうの夕食が出てきて、俺の思い過ごしかなと思いかけていた2日の朝、スパイシーな香りで目が覚めた。
油断していた。
こんな正月の朝からカレーを食べるやつなんて、イチローかインド人しかいない。

疑惑が確信に変わった瞬間だった。
あとはもう受け入れるだけ。
初めまして、インド人のわたし。
ああ、身体がカレーを欲しているのがわかる。
逆にどうして今まで気付かなかったのだろう。

さあ、大好きなカレーを食べよう。


すると、俺の中の博識なギャルが「つーかインドでは左手は不浄の手だし、右手で食べた方がよくね?」と言ってきた。
自分がインド人だとわかった今、ここは素直にギャルに従おう。
言われるままに右手でナンをつかみ、ふと横に目をやるとガンジーが元気に両手でカレーを食べている。
おかしい、ガンジーが不浄の手を知らないわけがない。
ガンジーによく似たおばさんは息子の心中を知ってか知らずか「お兄さんたち、おにぎりでも握りましょうかい?」と聞いてくる。

身体がおにぎりを欲している。

わからなくなってきた、やっぱり俺はインド人じゃないのか。

いや、もう国籍なんてどうでもいいな。
俺はこのガンジー似の陽気なおばさんの血を引いている。
これはもうまぎれもない事実で、それだけでもうお腹がいっぱいだ。


俺は妹と手を上げて「いえーい!」と答えた。

 

おしまい