来世はフーターズガール

おすおす。

この前、友達とボルダリングコンに行ってきました。

ボルダリングコンっていうのはあれです、

ボルダリング勢からは「チャラチャラ遊びで壁登ってんじゃねえよハゲ!!」と罵られ、街コン勢からは「あんたたち本当に出会い求めてんの?!やる気ある?!」と非難されるあれです。

 

なんでそんな地雷臭しかしないものに参加することになったかというと、「もし道を歩いてて、めっちゃタイプの人からいきなり求婚されたらどうするか」っていう、常に背後に気をまわしておかないと、いつ後ろから刺し殺されてもおかしくないような会話をしてて、気付いたら申し込んでた、っていうかんじです。

 

ボルダリングコン、まじで想像できなさすぎる。

まあベタなところでいくと、男女で壁を登りながら

「お嬢さん、この掴みやすくてかわいい色の石はあなたにこそふさわしい。わたしにはこの申し訳程度に生えた石で十分です。さあ、遠慮はいらない。お掴みなさい。」

「まあ!なんて紳士なの!好き!結婚して!!」

「おっと、石を掴みに来たつもりが、どうやらあなたの心を鷲掴みにしてしまったようだ。はっはっは。」

ってことなんだろうけど、上手にできるかすげー不安。

 

一抹の不安を覚えながら会場に向かうと、最初にスタッフのお兄さんから「危ないので登るのはひとりずつです」と言われて心配は杞憂に終わりました。

(え、じゃあどこで紳士やればいいのよ…)って思ってるうちにあれよあれよと5、6人のグループに分けられて、スタッフのお姉さんの「じゃあ簡単に自己紹介して、みんなでピンクのコースをやってみましょう!」 という言葉を皮切りに、全然状況が掴めないまま自己紹介タイムに突入しました。

 

これくらいの状況を掴めないやつが壁から生えた石なんか掴めるのかって話なんですが、目の前のカラフルな石にテンションが上がり、完全に意識をボルダリングの方に持っていかれてしまっていて、(え、ピンクのコースなの?俺オレンジのとこがいいのに!俺だけ勝手にオレンジのコースやったら怒られるかなあー。)とか思ってるあいだにほとんど自己紹介が終わってることに気付きました。

ここは切り替えて残された自己紹介に集中するしかないと思った矢先、順番が回ってきた女の子が元気に「奈良県から来ました!」とか言い出すので(そっか奈良かー、、、いやおめえずいぶん遠いとこから来てんな!!!!!)と心の中でカミナリのタクミくんが大声を上げる。

(落ち着け!!タクミくん!!!たしかに奈良は遠いけど!!!)と荒ぶるタクミくんをなだめていると、そこからたたみかけるように「わたしも奈良から来ました」というもうひとりの女子。

それ聞いたときは俺も心の中のタクミくんもきっとまなぶくんみたいな顔になってたに違いない。

いやもうお前ら帰って奈良の壁登れよ…

結局「奈良から来ました」のパワーワードのせいでひとりも名前を覚えれずじまいに終わりました。

本来の目的を完全に見失ってる。

俺の方こそ帰った方がいいのかもしれない。

隣の男子もなんか空回ってるし、なんなのこのグループ帰った方がいい人しかいないんじゃないの…

幸い同じグループに一緒に行った友達もいたので、こっそり(あの女の人なんて名前やっけ?)と聞くと「忘れた。でもあそこ2人は奈良の人。」と言われました。

お前もかよ。

 

むしゃくしゃしたのでピンクのコースを終えるやいなや「じゃあここからは各自好きなところを登りましょう!!」と言ってひとりでオレンジのコースに一目散に向かいました。

これは本当に誤算だったんだけど、ボルダリングまじで消耗が激しすぎる。

他の人たちは自分がやったあと別の人がやってるのを見てわいわいする時間があるからそんなに疲れないみたいだけど、こちとら品性のないチンパンジーなので終わったらすぐ次を始めてを繰り返し続けるもんだから、ひとつめのグループで完全に握力を失いました。

まじでボルダリングなめてた。

1日3回までしか本気で登れなくて、それ以上やろうとすると上手く登れない上に体力が尽きて最悪死ぬ。

なにそれ千鳥かよ。

そのあと2〜3回グループ替えをしたけど、もちろんもう壁を登る力なんか残ってないので、後半は基本座ってて、たまにおもむろに壁に近づいて石を撫でる人でした。

早く帰れ。

 

自分はそんなザマなのに「同じ色の石じゃないとダメとか無理くない?!もう色無視してもいいでしょ!」とか言ってる女の子には「いやー、ルールは守らんと楽しくないでしょー。」とかほざいてました。

当初思い描いていた紳士の姿はどこにもなく、あるのは力尽きて床に座り込むチンパンジーの姿だけ。

まだ志村動物園のパンくんの方が品がある。

今度からボルダリングコンの要項に「チンパンジー不可」って書いておいた方がいいと思うな。

 

最後に連絡先交換タイムなるものがあったけど、まともに絡んだのはボルダリングが上手なお兄さんくらいだったので(暇だなー)とか思いながら少し離れたところで連絡先を交換する人たちを遠巻きに眺めるはめに。

まじで何しに来たんだこいつ。

たまたま近くに座ってたボルダリングコンとは関係ない女性に熱烈アプローチを受けたけど、たぶん四捨五入したら0歳くらいの若さだったので連絡先は聞きませんでした。

 

運動したらお腹がすいたので、会場をあとにすると一緒に行ってた友達を連れてそのままフーターズへ。

フーターズのお姉さんに「2人は今まで何してたのー?」と聞かれたのでありのままを話したら「えー!それって楽しいのー?」って言うもんだから2人で声を揃えて言いました。

 

フーターズの方が100倍楽しい!!!」

 

おしまい